ベッドサイドコンソール 透析液循環系 血液透析機器・装置
こんにちは!もっちゃんです!!
今回もコンソールについて解説していきます。
コンソールは血液体外循環系と透析液循環系に分かれており、前回はコンソールの血液体外循環系の解説をしました。
今回は透析液循環系について解説していきます。
透析液循環系は除水に大きく関わっていますのでしっかり勉強しておきましょう。
透析液循環系
透析液循環系とはコンソール内の透析液が流れている所です。
装置の内側に透析液の配管があるので普段はあまり目にする事はないと思います。

透析中に透析液の流れが目に見えるのはダイアライザにつなぐカプラのラインだけですね。
でも実は装置の中にたくさんの配管や部品が詰まっています。
透析を効率的に行うには透析液の流量をきちんと制御する必要があります。
現在は透析液流量を500ml/minに設定している施設が多いと思いますが、これがコンソールによって300だったり600だったり変動していると透析効率に支障がありますよね。
そうならないようにコンソールでは透析液流量を一定に保つような機構が備えられています。
また、密閉系を維持するという大事な制御も行っています。
透析治療において密閉系とはとても大事な事ですので詳しく説明します。
密閉系
密閉系とは回路の途中に出入口のない密閉された回路の事です。

この密閉系を流れている透析液は入口と出口の流量が同じです。
つまり入口の流量が500ml/minだったのであれば出口の流量も必ず500ml/minになります。
そしてこの密閉系を維持する事で正確な除水が出来ます。

ここでいきなり除水という言葉が出てきましたが、何で密閉系と除水が関係あるのか疑問に思った人もいるでしょう。
これから除水のメカニズムについて解説します。
除水のメカニズム
除水とは除水ポンプと呼ばれるポンプで透析液を引っ張る事で除水されます。
なぜ透析液を引っ張る事で患者さんの血液から除水が出来るのか?と思った人もいると思います。
ここで関係してくるのが密閉系です!!
先ほど密閉系とは入口と出口の流量が必ず同じになると説明しました。
では除水ポンプで密閉系の中から透析液を横取りしたらどうなるでしょうか?

例えば500ml/minで流れている透析液から除水ポンプで10ml/min横取りしたとします。
そうすると透析液が490ml/minになってしまいます。
ですがここで思い出してください。透析液の入り口の流量と出口の流量は必ず同じなんです。
なので横取りされた10ml/minをどこからか補充しなければいけないんです。
ここで勘のいい人は気づいたと思います。そう、血液から持ってくるんです。
透析液と血液はダイアライザを介して触れ合っていますよね。そこで血液の水分を取ってしまうんです。
こうする事で透析液は入口も出口も同じ500ml/minになります。
そして血液は10ml/minの水分を透析液側に取られてしまいました。
これが除水です。

まとめ
今回はコンソールの透析液循環系、特に密閉系と除水について解説しました。
密閉系は回路の途中に出口のない回路の事で、入り口と出口の流量が必ず同じになるという特徴があります。
除水はその密閉系から除水ポンプで横取りする事で血液から水分を除去するというメカニズムでした。
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