Kt/Vsp Kt/Ve ~2つのKt/V~

kt/vsp
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血液浄化の工学的基礎知識 血液浄化の治療指標

こんにちは!もっちゃんです!!

前回、前々回でKt/Vと1-コンパートメントモデルについて解説しました。

今回は「2つのKt/V」について解説します。

実は主に使われているKt/Vには2種類あります。

それがKt/VspKt/Veです。

この2つの違いは簡単にいうとコンパートメントを考えるかどうかです。

Kt/Vsp(single-pool)

ひとつめはKt/Vsp(single-pool)です。

これは体液を一つのコンパートメント(1-コンパートメントモデル)として考える事で導かれるKt/Vの事です。

以前説明した計算式で求められるKt/Vはこのシングルプールになります。

$$Kt/V=-ln\{\frac{C_{B}(t_{e})}{C_{B}(o)}\}+\{4-3.5×\frac{C_{B}(t_{e})}{C_{B}(o)}\}×\frac{⊿V}{BW}$$

ちなみに日本透析医学会のガイドラインではこのKt/Vspを使用する事が推奨されています。
日本透析医学会ガイドライン

Kt/Ve(eqilibrated)

ふたつめはKt/Ve(eqilibrated)です。

これはコンパートメントを考慮したものです。

コンパートメントとは以前の記事で説明したように溶質が体液の色んな場所に分布している事です。

例えばカリウムは細胞内に多く存在していますが、もちろん細胞外にも血液中にも存在します。

Kt/Vの計算に用いるBUNも同じで血液中や細胞外など色んなところに分布しています。

溶質が細胞内から細胞外へ移動する時、細胞外から血液中に移動する時には細胞壁などの抵抗を受けてスムーズには通過出来ません。

そういった溶質のコンパートメント間の移動を考慮してKt/Vを計算したものがKt/Veです。

Kt/Veの計算式は以下の通りです。

$$Kt/V_{e}=Kt/V_{sp}-0.6×\frac{Kt/V_{sp}}{t}+0.03$$

Kt/Veは異なる国や地域間で透析効率を比較する時に有効です。

国ごとに推奨される透析時間や透析効率が違います。

もちろん患者さんの体格も違います。

そのような違いの影響を少なく比較できるのがKt/Veです。

まとめ

今回はKt/VspとKt/Veについて解説しました。

Kt/Vspは1-コンパートメントモデルを考えた計算によって導き出され、日本で一般的に使用されています。

Kt/Veはコンパートメントを考慮し、溶質のコンパートメント間の移動を考えて計算されており、国や地域が異なる場合の透析効率の比較に有効です。

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