事故防止の基礎知識  ~透析技術認定士合格までの道~

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透析技術認定士 『安全対策』 事故防止の基礎知識

こんにちは!もっちゃんです!!

今回は事故についての基礎知識について解説します。

血液透析は体外循環をしている上に同時に複数の患者さんに同じ治療を行うという特殊な環境下で治療が行われています。

そういう特殊な環境のため他の医療に比べて事故が起こりやすいとも言われています。

ですが、事故が起こりやすい環境だからって「はい、そうですか」で終わる訳にはいきませんよね。

事故を減らすには事故が起こる背景をしっかり知っておく事が必要です。

ヒューマンエラーによる事故が生じやすい背景

まずは血液透析での事故の背景について解説します。

血液透析には他の医療では見られないような特有の事故の背景があります。

そこに注目してみましょう。

産業構造的因子

技術が成熟している

簡単に言うと慣れですね。血液透析は技術がかなり進歩していて毎日何か新しい事をするってことはありません。

毎日同じことを繰り返している事で慣れによるミスがどうしても増えてしまいます。

大量生産もしくはコストダウン対策やリストラ策が図られている

これは血液透析特有というものではなくどこの社会でも起こり得ることです。

過剰なコストダウンや人件費削減は安全対策が疎かになる事もあり、ミスが増える可能性があります。

医学的因子

体外循環治療である

体外循環とは血液が体の外で循環している事です。

もし回路にリークがあったりすると大量出血やエアー混入といったリスクがあります。

本当に些細な物品の破損や機器の破損が重大な事故につながる可能性あります。

多数の患者が同時に治療される

同時に多数の患者さんを治療するのでどうしても一人一人に目が届きにくくなります。

特にスタッフ不足などがあるとさらにリスクが増します。

異なった治療や処置が並行して行われる

患者さん毎に治療条件や処置内容が違います。さらに違う条件での治療というのが複数同時に行われるという事もあり、間違いを起こしやすい環境になっています。

複数の職種が関与する

透析治療は医師を始め、看護師や臨床工学技士が治療に関わります。施設によっては看護助手や栄養士も関わる事もあるでしょう。

違う職種が関与する事で情報伝達のミスなどが起こりやすくなってしまいます。

治療時間内に業務の引継ぎがなされる場合がある

透析治療は4~6時間と長時間に及びます。その間に担当するスタッフが入れ替わる事もあると思います。

その時に引継ぎが上手くいかないとミスにつながる可能性があります。

ハインリッヒの法則とスイスチーズモデル

事故について考える上でハインリッヒの法則スイスチーズモデルという考えがよく使われます。

ハインリッヒの法則

1件の重大な事故は水面上に現れた氷山の一角であり、29件の軽微な事例と300件の無害な事例が水面下に潜んでいるという考えです。

つまり300件の無害な事例を減らす事が出来れば重大な事故を防ぐことができるという事です。

スイスチーズモデル

事故に対する対策を取っている場合、通常はいくつかの防護壁によって事故には至る前に止められますが、防護壁にはそれぞれ大小の綻び(弱点)があります。

その綻びが一列に重なってしまいすべての防護壁を通り抜けてしまった時に重大な事故が起こります。

この考え方をスイスチーズモデルといいます。

ヒューマンエラーとその対策

事故につながるヒューマンエラーは3つに分類されます。

ルール違反とミステイクは教育やマニュアルの整備などによって削減できることが多いです。

一方、スリップに関しては誰もが起こす可能性があり、ベテランでもゼロにはなりません。
フールプルーフによってエラーを起こしにくい環境を作り、フェイルセーフによってエラーを起こしても重大事故につながらないようにするといった対策を取る必要があります。

フールプルーフ・・・人が誤った行為をしようとしても出来ないように工夫する事
例)医療用ガスを間違えて繋ごうとしてもピンが合わないため繋がらない

フェイルセーフ・・・エラーが発生しても安全が維持できるように工夫する事
例)医療機器の間違った使い方をした場合に自動的に機能を停止させる

まとめ

今回は事故が起こる背景について解説しました。

血液透析とは特殊な環境下での治療のためエラーが起こりやすくなっています。

エラーが起こり得る要因を理解する事で事前に対策を取っておく事ができます。

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